<2020年5月のひとりごと>

 「チャンピオンへの道」は1963年、パーシー・セルッティ68歳の時に書き上げられた陸上競技の哲学書である。
この本の第7章にこんな部分がある

「一流のコーチは本で読んだことを教えるのではない。自分の経験と知識に基づいて教えるのである。
それには他のコーチによって書物のなかで確証を与えられているものもあるだろうし、あるいはそうでないものもあろう。
他人の言ったことを頼りにする人間は、自分で経験したことを頼りにする人間よりもいつも一歩下がった所に
いなければならない。
科学と教育の発達した現在において、無学な人間は確かに一流のコーチになることはできないだろう。
一流のコーチは今日ではあらゆる学問に精通とまでいかなくても手を染め、その中の幾つかをかなりっ込んで研究した者で
なければならない。
そのためには時間がかかるから、20歳台や30歳台で一流のコーチになることはできない。
私は70歳か80歳がひょっとしたら一番良いのではないかと思うことがある。」


 1988年、37歳で初めて指導者になった私は幾度も失敗と挫折を繰り返してきた。
それから32年が過ぎた今も陸上競技の世界でコーチの任に付いている。
そして、セルッティがひょっとしたら一番よいのでは、という年齢に近づいた。

一流のコーチにはなれそうにないが、認知症にならないことを祈り、セルッティのいうコーチとしてのピークを謳歌したい。

 

                                      
以上

 

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